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山じゃないのに「山の王」? 地名の由来は神社にあり ~博多区・山王~

2020年05月25日

地下鉄東比恵駅から徒歩10分ほどの場所にある山王公園は1949年の開園で、春にはお花見で賑わう地元の人気スポット。

公園内にある日吉神社は落ち着いた佇まいながら、福岡藩主が筥崎宮・住吉神社と併せて三社詣に訪れたという、由緒ある神社です。

創建の年代は不明ですが、開運、醸造、安産、また疱瘡(ほうそう)除けの神として、長く信仰を集めてきました。

「博多にわか」がまだ盛んだった昭和30年代には、「演芸の神」として敬われていたという説も。

境内には稲荷神社もあるので、商売繁盛にもご利益がありそうですね。

日吉神社は滋賀県の比叡山にある山王総本宮日吉大社を勧請して建立された神社で、「日吉」「日枝」「山王」と付く神社が日本全国に約3800社あります。

日吉と書いて「ひよし」または「ひえ」と読む神社と、日枝と書く神社があるのは、比叡山がもとは「日枝山(ひえのやま)」で、「枝」の代わりに「吉」の字を充て、一部ではのちに文字通り「ひよし」と読むようになったから。

「比叡」の字はのちに充てられたものだそうです。

また、東比恵など「比恵」の付く地名も、同じく比叡山に由来します。

祀られているのは大山咋神(おおやまくいのかみ)・大己貴大神(おおなむちのおおかみ)・大物主神(おおものぬしのかみ)。

大山咋神は「大きな山の所有者の神」を意味し、「山の地主神」すなわち「山王」として崇拝されていました。

全国各地にある「山王」の地名は、ここから来ているのですね。
日吉神社では「猿」を神の使いとしており、こちらの神社でも魔除けの「山王猿」が授与されています。

山王猿は家の東北側に掛けると除災招福をもたらし、南西の方位に掛けると仕事運に恵まれるのだとか。

山王信仰には「三猿の教え」があり、猿を「正しい、秀でた、真実のこもった」という意味から、神猿と書いて「まさる」と呼ぶそうです。

猿をめでたいもの、優れたもの、正しいものと説き、「まさる」→「勝る」→「魔去る」と転じて、魔除けや厄除け、守護の神とされています。

拝殿の破風の部分にも、三猿(見ざる・言わざる・聞かざる)の彫刻がありました。

ちょっと地味めのルックスながら、味のあるお猿さんたちに会える神社です。

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