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福岡交通の歴史が眠る、細長い公園~馬出緑地~

2020年05月25日

馬出は九大馬出キャンパスをはじめ、多くの学校がある文教地区。東公園や九大キャンパスなどの緑地にも恵まれ、その環境のよさから子育て世代に人気の街です。
鎌倉時代は元寇の舞台になり、戦国時代には九州征伐を終えた豊臣秀吉が陣を設け、千利休に命じて野点を行ったという歴史ある場所でもあります。利休が茶釜を掛けたと言われる松の木が、今でも九大馬出キャンパス内に残っているそうです。

地図を見ていると、ずいぶん細長い緑色が気になります。拡大してみると、ここは公園でした。その名は「馬出緑地」。
「ゆめタウン博多」の前から東に延びる長~い公園。気になったので、さっそく足を運んでみました。

馬出3丁目バス停の近くに入り口があります。遊具や砂場があるわけではないので、公園というよりも「緑いっぱいの遊歩道」といった感じです。

石畳とアスファルト舗装の二手に分かれていて、石畳の方は緩やかなアップダウンがあります。

途中、ちょっとしたステージのようにかさ上げされた場所がありました。ここで何か催しでも行われるのでしょうか?

馬出緑地は以前、路面電車の線路があった場所だそうです。現在、福岡市内の交通といえばバスと地下鉄ですが、昔は路面電車がメインでした。
大正14年、博多湾鉄道汽船が新博多-和白間を結ぶ路面電車を開業。昭和元年には宮地岳まで延伸され、その後合併により西鉄宮地岳線に。そのうち千鳥橋-貝塚間は、1954年に路面電車の西鉄福岡市内線に組み込まれました。
馬出を含む「貫線」は、1932年に姪の浜までの全線が開通し、市内交通の柱となっていましたが、自家用車の普及やドーナツ化現象などで利用者が減少。また渋滞の原因になるという理由から、1975年に全線が廃止に。

箱崎側の端っこから少し歩いて地下鉄箱崎宮前駅方面に向かう途中で右に折れ、県道21号線に入った辺りに「馬出通り」というバス停があります。ここには某テレビ番組でも取り上げられた、「路面電車の形跡」が。

バス停には必要なさそうな、古びたプラットホームらしきものが。これが路面電車の名残だそうです。

そういえば、数年前に「西鉄が路面電車の復活を検討している」という話もあったようですが、廃止の際に西鉄が線路のあった土地を福岡市に提供しているため、実現は難しいようです。
代わりに、といっては何ですが、今年5月から天神-博多駅-博多港を結ぶ「都心循環BRT(バス・ラピッド・トランジット)」の導入が決定。また一つ、福岡名物が増えそうですね。

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