宝満山登山道入り口に位置する恋愛の神様

竈門神社は、九州で最も登山者が多いと言われている宝満山の麓に位置し、西鉄太宰府駅からはコミュニティバスで10分弱の距離です。この竈門神社、資料によると以下のような由来があるようです。
“竈門神社は、大宰府政庁(都府楼跡)の鬼門に当たる宝満山に大宰府鎮護のために祀られた由来から「方除け」の神、更には厄除け、災難消除の神として信仰されてきました。(中略)16歳になると宝満山に登り、玉依姫命に成人の報告をして、男性は金銭に困らぬように、女性は良縁に恵まれるように、頂上付近に木の縁結びのこよりを結んで祈りを捧げました。
なるほど、御祭神が玉依姫という女性の神様であることから縁結びの神様となり、学問の神様と並び恋愛の神様と評されるようになったようですね。
新緑の美しい境内
早速境内を散策してみることにします。入り口付近の参道にはちょっとおしゃれなカフェやイタリアンレストランなどが数店あり、若い女性グループの姿も目立ちました。

また、境内へと進む階段は両側から新緑に彩られた楓の木が生い茂り、街中の喧騒から解き放たれた静寂な時間が過ぎています。この階段、木の葉が色付くころに訪れたらきっとしばしの感動に浸れることと思います。


また、樹齢どれくらいか想像もつきませんが、生命力を感じさせる大樟も天高く聳えており、神秘的な空間を醸し出しています。

階段の途中に、少し横道にそれるように鳥居がいくつも伸びていました。入口の鳥居には、式部稲荷大神とあります。鳥居をくぐり先へ進むと、歌碑があります。16歳で宝満山に登ることを詠ったものでしょうか。


神社とは思えぬ近代的な社務所
さて、階段を登り切った場所には御本殿と社務所があります。この社務所、ガラス張りの近代建築を取り入れており、一見するとおしゃれなカフェのようなイメージです。
※写真はすべて許可を得た上で撮影しています



やはり参拝客として多く訪れる女性を意識しているのでしょうか、とても素敵なデザインだと思いました。
また、御本殿の右奥には愛敬の岩があります。
いわゆる恋愛占いのひとつのようなもので、目を閉じて片方の岩からもう片方の岩へ無事たどり着ければ恋愛成就するというスポットです。


取材した時も若い女性が数人チャレンジしていました。願いが叶うといいですね。
最後に
新緑の美しいこの季節、竈門神社は見る者すべての心を癒すような美しい緑が印象的でした。また、やはり恋愛の神様ということもあり、平日昼間にもかかわらず若い女性の参拝客が目につきました。
また、境内の新緑を愛でる方も多かったように感じます。


太宰府天満宮の参道は観光客で溢れ返り、それはそれでにぎやかで楽しいのですが、そのすぐ近くにこのような時間のゆっくりと流れる神秘的な空間があるということ、そしてそこには恋愛の神様がいらっしゃるということ、なにかと興味を惹かれますよね。
今週末の街歩きにぜひ竈門神社で癒されてみてはいかがでしょうか。もちろん、女性の方は縁結び祈願も忘れずに!