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天神の中心で、明治末期のレトロモダンに浸る~福岡市赤煉瓦文化館~

2020年05月26日

天神という地名のもととなった「水鏡天満宮」。その脇にある路地を抜けて昭和通側へ向かいます。

ちなみにこの路地は、「博多名物うまかもん通り」として知られるグルメ横丁。鯖の一枚焼きが名物で、メディアでもたびたび取り上げられるお店「眞」をはじめ、焼き鳥やラーメン、カレーなどいろんなジャンルの名店が並んでいます。

さて、今回訪れたのは「福岡市赤煉瓦文化館」。この外観、ある有名な建築に似ていると思いませんか?

実はここ、東京駅の駅舎など数々の名建築を手掛けた建築家、辰野金吾工学博士が設計した建物です。辰野博士は唐津の出身で、九州でも多くの建築を手掛けています。
この建物は明治42年に竣工した旧日本生命保険会社九州支店の社屋でした。外観の特徴は、赤レンガに白い石を帯状に配したデザイン。これは辰野博士がロンドンに留学していた19世紀末にイギリスで流行した「クイーン・アン」様式を取り入れたもの。辰野博士が手掛けた建築に多くみられるスタイルで、「辰野式」と呼ばれているそうです。

アーチ型の鉄扉を開いて中へ。扉の開閉が歴史を感じさせます。


エントランスホールの左手には、同じくアーチを描くカウンターが。ここは草花モチーフのアイアンフェンスなどを取り入れたアール・ヌーヴォー様式です。

まずは1階にある2つの応接室を見学。縦長の窓や馬蹄型に飾られたマントルピースなど、当時の西洋文化に触れることができます。

この一角は間取り自体に曲線が取り入れられているので、天井を見上げると不思議な空間に迷い込んだような気分に。

階段の手すりも当時のデザインのまま。曲線を多用しているのがアール・ヌーヴォーの特徴です。

2階には、顧客の健康状態を診るために使用された医員室と診査室があります。外部から招く医師に敬意を表すため、特にこだわりを持って設計された様子。正八角形の折り上げ天井など見どころ満載です。

現在、1階は福岡市文学館、2階は会議室として貸出もされています。こんな場所での会議なら参加してみたいものですね。
会議室の利用は有料ですが入館自体は無料なので、天神に出かけたついでに立ち寄ってみてはいかがでしょう?

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