
あれ?なんか似てるぞ?
志賀島を訪れ、この島の紹介をすると、なんとなく既視感のようなものを覚えます。福岡を出て20年近く過ごしたあの場所、そう、神奈川県の江ノ島と特徴が非常によく似ているのです。陸繋島であり、夏の海水浴やサーフィン、海鮮グルメ、神社、展望台、絶景の夕日などなど、江ノ島の特徴と非常によく似ています。都市部から日帰りで行ける点も同じ。渋滞が無い分志賀島の方が気楽ですが。
ただ、当然ですが違いもあります。島の大きさは志賀島の方が15倍程大きく、島内を巡るには車、最低でも自転車が無いと無理です。また、それ以上に筆者が感じた最大の違いはというと・・・。
陸続きの道で感じるワクワク感

西戸崎方面から志賀島へ向かう途中、両側を海に挟まれた細い道を通ります。江ノ島の場合は少し高い橋げたがあり、島へ渡る橋を通ることになるのですが、志賀島の場合は一部が橋となっているだけでほとんどは海面とあまり高さが変わらない道路です。前にはまっすぐに伸びる道路とその先にある志賀島の島影、その両側に広がる青く光る海。島にわたる前から感じるワクワク感は江ノ島とは段違いです。そして、この道にはもうひとつ、自然のダイナミズムを感じさせる大きな魅力があります。
海の表情に注目してください


この道を挟んで、北側が玄界灘、そして南側が博多湾。即ち外海と内海に挟まれた道なのです。従って、表情がまったく違う2つの海を道の上から確認できる珍しい道路なのです。
潮の流れが早く、遠くに大型船が航行し荒い波が次々と押し寄せる玄界灘。対して小型船が頻繁に行き来し、遠くに福岡都市部の摩天楼を見ることができる穏やかな博多湾。波の音や砂浜の漂流物もまったく違う、そしてなにより潮の匂いも異なるこの2つの海を同時に視界に入れること、そして実際に触れて感じることができる場所は国内にもそうそうありません。

筆者は首都圏に20年以上住んでいたせいで多くの友人がおります。その友人達が福岡へ遊びに来てくれることもあります。その際、志賀島観光を兼ねてこの場所を紹介するのですが、「江ノ島みたいなもの」と認識していた友人の表情が変わるのがはっきりわかります。福岡に住んでいる方にとっては見慣れた風景かもしれませんが、あらためてこの場所のすごさを実感していただければ福岡をよりもっと好きになることができるのではないか、そう思っています。