ぞうさんの知恵袋

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賃貸のお部屋を契約する際の流れを確認しよう!

2024年08月25日

※【最新情報】8月25日

進学や就職を機に一人暮らしを始める方も多いと思います。お部屋を借りる際の契約の流れと、契約にかかる期間などを解説します。

契約の流れを簡単に図解で解説

上記が賃貸借契約をする際の基本的な流れです。
STEP①不動産会社への来店から、STEP⑦引っ越し当日に鍵をもらうまでの流れを説明していきます。

■STEP①インターネットで下調べをしたら、次は不動産会社に行ってみよう!

事前にインターネットでお部屋を調べた後、不動産会社に電話やメールなどで問い合わせて来店される方がほとんどです。
来店される時点で、「こんな部屋に住みたい」という要望がある程度決めている方が少なくありません。不動産会社に来店したらしっかりと担当者に要望を伝えましょう。家賃や場所、必要な設備を伝えるのはもちろん、勤務先や引っ越しの理由なども伝えていただくと、自分では選択肢になかった場所の提案を受けることもあります。例えば、希望していた駅までは15分ほど離れている場所にある物件を紹介されたが、勤務先までバスが5分間隔で出ていて電車を待つ時間より短く、駅から少し離れている為、希望家賃より安く築年数の浅いお部屋を借りれたという事例もありました。
来店した際は、お部屋の条件以外も伝えましょう。

■STEP②このお部屋いいかも!気になるお部屋は内見へ

気になるお部屋が見つかったら次は内見にいきましょう。
ここではお部屋の内見時の注意点をご説明します。
初めて一人暮らしをする方は、お部屋を決めた後に、部屋のサイズに合う家具や家電を購入すれば良いのですが、すでに一人暮らしをしている方や広い部屋から狭い部屋に住み替える方は、お持ちの家具や家電が入るかを確認する必要があります。例えばドラム式洗濯機や大型の冷蔵庫、大きめのソファを持っている方などは内見前に、家具や家電のサイズをしっかり計ってから内見に行きましょう。
内見時は室内だけではなく、エントランス部分やゴミ置き場などの清掃状況や共用廊下部分にモノが散乱していないかなどをチェックしておきましょう。また室内では、日当たりや部屋の明るさの確認を忘れずに。
不動産会社の担当者がメジャーを持っていることが多いですが、内見時にはメジャーと計った寸法を記載できるメモを持参しましょう。

■STEP③住みたいお部屋に申込み!STEP④併せて重要事項説明を受けよう!

ここでは、申込み手続きと重要事項説明について説明します。
物件の内見を行い、住みたいお部屋が見つかったら申込みをしましょう。申込みをする際、個人情報の記入がほとんどです。氏名や住所、電話番号などはもちろん、勤務先名称や住所、勤続年数に年収など。連帯保証人も契約者と同様の情報を申込書に記入する必要があります。お部屋を決める際には事前に連帯保証人になってくれるご両親や兄弟の許可と情報を教えてもらっておく必要があります。
必要書類としては、身分証明書(運転免許証・パスポート・保険証)を忘れずに持参しましょう。物件によってはその他にも書類が必要になる場合もあります。不動産会社に確認してください。印鑑(シャチハタ以外)の持参も忘れずに。
申込書の記入などを終えたあとは重要事項説明を受けましょう。
重要事項説明に関しては『不動産業者が教える重要事項説明書』を確認ください。
重要事項説明を受けたら、手続きは一旦終了です。
今後の契約の流れを不動産会社に説明を受けた後は入居審査です。
入居審査に関しては『勉強しましょう!賃貸物件契約時の保証会社とは?』を確認ください。
審査が完了したら、次は契約書の締結です!

■STEP⑤賃貸借契約書を書こう!

契約書は不動産会社が作成しますので、記入と押印するだけです。
ただ、契約書は重要な書類になりますので、必ずご一読ください。
とはいえ、契約書の条文は文字数が多く全て理解するのは難しいものです。
契約書の中で特に注意して確認すべき場所は『特約事項』と記載された部分です。
不動産会社の多くは、契約書の雛形があり、物件によって特別な契約内容を入れる場合、『特約事項』に追記することが一般的です。必ず読み、理解した上で記入や押印を行いましょう。
また、契約時に必要なものとして多いのが、下記2つです。

  • 住民票原本※マイナンバー記載なし
  • 連帯保証人の印鑑証明原本

その他にも所得証明や源泉徴収、ペット飼育時にはペットの写真など物件によって必要書類が変わりますので契約書を記載する前に不動産会社に確認しておきましょう。

■STEP⑥初期費用を払ったらあとは契約日を待つだけ

契約書の取り交わしが終われば、あとは初期費用を支払い契約日を待つだけです。
契約金の支払い方法は大きく分けて3つあります。

≪支払い方法≫

  • 振込
  • 現金払い
  • クレジット払い

※お部屋を借りる際に来店する不動産会社によっては、上記の対応ができない会社もあります。

契約書と合わせて請求書をもらうことがあります。請求書には振込先に来店した不動産会社の口座が記載していますので、銀行からお振込みで契約金を支払うことが多いです。
または、契約金を不動産会社に持参し現金でのお支払いも可能です。ただ、不動産の契約金は高額になることもあり、現金を持って不動産会社に向かう際に何かトラブルに巻き込まれることを想定するとリスクが高い為、できるだけ避けましょう。
クレジット払いに関しては、『賃貸住宅の家賃をクレジットカード払いできるの?』を確認ください。
契約金を支払えばあとは、鍵を受け取るだけ!
引っ越しに必要な家具や家電など入居後不便ないように買い物などに時間を使いましょう。

■STEP⑦契約日当日。入居鍵を受け取ろう!

契約日の数日前には不動産会社に電話を入れて鍵の受け渡し方法を確認しておきましょう。不動産会社に鍵を受け取りに行くのか、現地での鍵の受け渡しかを担当者と打合せしておきましょう。
大家さんの押印などが完了していた場合、鍵と合わせて契約書類の控えをもらえます。非常に大事な書類ですが、引っ越し前の慌ただしいタイミングで受け取る為、失くす方もいらっしゃいます。必ずなくさないように保管をしましょう。
そのほか、入居先のゴミの出し方や郵便ポストの解除番号などが記載している「入居のしおり」のような書類ももらいますので、失くさずに保管をしましょう。

お部屋を決めてから鍵をもらうまでの期間はどのくらいかかる?

お申込み手続きをしてから、契約始期日の鍵を受け取るまでの期間はどのくらいかかるものでしょうか?
この期間に厳密なルールなどはなく、大家さんの意向が反映されるケースが多いです。
築年数が浅く入居希望者が多い物件などは、申込み手続きをしてから2週間以内に契約の始期日を定めるように言われたりするケースも。
一般的にお申込み手続きをしてから契約始期日まで1ヶ月以内で行うことが大半です。理由としては、賃貸物件を借りている人が解約を申し入れる際に1ヶ月前(30日前)に予告する必要があるからです。
※2ヶ月前に予告などの物件もあります
仮に、3月1日に申込みをしたら4月1日までに契約始期日を設定しましょう!

賃貸借契約の電子化

2022年5月に宅地建物取引業法(宅建業法)の改正が行われました。そこで、電子データで作成した契約も締結が可能になりました。その背景には2つの法改正やお客様のニーズが多様化していることが影響していると言われています。

デジタル改革関連法

2021年5月に公布された「デジタル改革関連法」によって、行政や民間企業の手続きに必要だった押印の廃止、各種書面の交付に関する法律の見直しが行われました。このような改革が行われた理由の一つに、コロナ過で日本のデジタル社会の遅れが顕在化したことが考えられています。

電子帳簿保存法

電子帳簿保存法とは、従来、紙媒体での保存が義務付けられていた帳簿書類について、電子データでの保存を可能にすることなどを定めた法律です。電子帳簿保存法の対象となる書類は、契約書・請求書・領収書といった取引に関する書類です。同法律では、2021年度に抜本的な改正が行われ、2022年1月以降は各書類を電子データで保存する際の要件が緩和されたことにより、業務負担が軽減され、多くの企業が対応しやすくなっています。

現在の不動産賃貸借契約

法改正が行われるまでの不動産賃貸契約において、「重要事項説明書」という書類の説明が書面を交付したうえで、対面で行うことが必要でした。2017年10月からは、紙媒体の書面を交付したうえで、オンラインによる説明が可能になりましたが、2022年5月に施行された法改正では、電磁的方法による電子書面交付が可能となり、完全にオンライン上で契約手続きを進めることが可能になりました。それに伴い、契約書類等も電子契約が普及してきており、店舗に来店することなく賃貸契約を締結することが可能になりました。

契約の流れは理解いただけたでしょうか?
物件や不動産会社によって契約の流れが前後することもあります。
ご不明な点は都度不動産会社に確認をして進めていきましょう。