※【最新情報】9月8日
以前、収入に対する家賃の適正価格割合は3分の1が妥当といわれていました。果たして現在もその基準は変わっていないのでしょうか?最近では、家賃割合が3分の1を超えると生活がかなり厳しくなるのでは、という意見もあり、以前とは家賃割合に対する考え方にも変化がみられます。では一体、妥当なラインはどの程度なのでしょうか?不動産業者に最近の収入に対する家賃の割合について傾向を聞いてみました。
まずするべきことは家賃以外にかかる毎月の支出の把握です
収入に対する家賃割合は、どのようなライフスタイルで、生活の中で重視するポイントは何なのかによっても基準が異なってきます。単純に収入の3分の1、4分の1と計算する前に、家賃以外に毎月かかる費用を算出、把握することが大切です。
具体的には、ライフラインとなる光熱費や食費、ほとんどの人が必要としている携帯電話代やネット費用などの通信費が代表的な支出項目となります。固定費として捉えがちですが、節約、浪費、どちらのケースも考えられるため、実は個人差もある項目です。
その他、被服費や交遊費、貯金に充てる金額などは人それぞれですし、一人暮らしの単身世帯なのか、夫婦世帯なのか、子どもがいる世帯なのかによっても月々の生活費の目安金額は異なります。状況によっては医療費の支出が毎月コンスタントにかかる人もいるでしょうし、ペットがいる世帯では餌代やペットの医療費なども固定費といえるでしょう。
家賃に付随する費用「管理費」や「共益費」「町内会費」って何?

家賃の割合を考える際、一緒に計算するべき費用として「管理費」や「共益費」そして場合によっては「町内会費」などが挙げられます。これらも家賃関連の支出として計算しておくべき場合があるといえるでしょう。
「管理費」と「共益費」には明確な違いはないものの、「管理費」は各部屋の設備維持のため、「共益費」は建物全体の設備維持のために使用されるイメージです。同義と考えられること多いため、一方のみ請求されるケースがほとんどです。
また、「町内会費」については居住エリアや物件オーナーの意向によって徴収されるかどうか分かれます。町内会への加入は義務ではないものの、賃貸契約に盛り込まれている場合は支払う必要があり、また、そのような場合は地域活動の恩恵を何らかの形で享受しているケースも多いでしょう。特に子どもがいる世帯は地域の活動への参加の機会が増えがちですので、プラスに捉えることができると良いですね。
収入に対して適正な家賃割合とは?

最近の収入に対する適正な家賃割合の基準は、月収の4分の1程度以下といわれています。収入の3割程度が平均とされた時代もありましたが、ライフスタイルや経済背景の変化もあり、以前より低めの割合が基準となっています。
理由と考えられる点は複数ありますが、まずは年功序列の賃金制度の崩壊です。入社して数年経過すると確実に月収が上がる、という時代ではありませんので、将来のベースアップを見込んだ生活設計が立てにくくなっている人が多いという現状があります。また、企業が家賃補助などを出さないケースも増えています。
支出面においては、四半世紀前にはなかったものとして携帯電話やインターネットの普及に伴う通信費の固定化が挙げられます。手取り月収が15万の人でも1万円程度の通信費を毎月支払っているという人が少なくありませんよね。支出の固定費が上がると生活に余裕がなくなりますので家賃負担の割合は下がる傾向にあるのです。
家賃を抑えるコツ
各駅停車の駅周辺を狙う
各駅停車しか停まらない駅周辺は、家賃相場が低い傾向にあります。通勤時間の短さを重視する人から人気の少ないエリアになります。特に狙い目は特急が停車する駅の隣です。相場が5,000円以上変わる事もあります。住む場所によっては、徒歩や自転車で行けることもあるので、意外とお得ですよ!
駅徒歩分数や築年数は緩和する
駅徒歩分数は個人差がありますので、無理のない範囲で緩和しましょう。駅徒歩5分圏内の物件と、15分圏内では、家賃相場は大きく変わってきます。内見する際には、ぜひ物件から駅まで実際に歩いてみてはいかがでしょうか?
室内設備は最低限必要なものに絞る
室内設備は、必要最低限のものに絞るのがおすすめです。条件が増えるほど、家賃相場も上がっていきます。
また、住み始めたら意外と使わない設備も出てくることがあります。
できる限り住んでいるイメージをした上で、設備を選んでいきましょう。
以上のことから、収入に対する適正な家賃割合の基準は月収の4分の1以下、25%未満が目安と考えられるようになっています。手取り20万円であれば家賃5万円以内、40万円であれば10万円以内のイメージです。また、収入が高い人ほど家賃割合は下がる傾向にあるのも最近の特徴です。堅実な時代になったともいえそうですね。